旅は道連れ世は情けと言うけれど、、。

街を散歩してお腹が空いたので近所で一番大きいショッピングモールに行きます。
今日はなんだかマックが食べたい気分、それもフィレオフィッシュ限定で。
取り憑かれたようにマックに身体が吸い込まれていきます。
ジョージアにもセルフオーダー端末があるので機会でメニューをみますがフィレオフィッシュがありません。
そんなことあるか?
ですがいくら探してもないので諦めることに。

フィレオフィッシュ以外に食べたい物がなかったので一気に何を食べようか迷走。
ショッピングモールにはマクドナルドの他にケンタッキー、バーガーキング、ウェンディーズ・ファーストキッチンがなどがあります。
とりあえずケンタッキーのセルフオーダー端末でメニューを確認しましょう。
メニューを見ていると隣のおじさんが話しかけてきます。
イヤホンしていたのでよく聞こえなかったのですが適当に相槌をかましてあしらう作戦に出ますが、また何か話している様子。

さすがの僕もイヤホンを取って話を聞くと『英語話せるか?』と言っていました。
『まぁ一応話せる。』と言うと、おじさんはスマホに何か喋っています。
翻訳された英文を見せてきて、そこには『クレジットカードの不具合で払えません。助けてください。』と書いてありました。
なるほど。
奢って欲しいってこと?
『現金はないの?』と聞くと『ない。』
まぁそうだろう。

うーん、まぁ500円くらいなら奢ってやるか。
軽い気持ちで『いいよ。』と返事する僕。
するとおじさんはタッチパネルで色々注文し始めます。
僕の中ではポテトくらいかなーっと思っていたのですがポテトになぜかソースを3種類も、あとはコーラにナゲットまで頼むおじさん。
遠慮というものを知らないのか、このオッサンは。

奢りの時だけ高い飯を注文する後輩ムーブされてイラッとしました。
合計金額も1500円くらいになっていて、流石に払いたくない。
注文を変えてもらおうかと思いましたが、それもなんか器が小さい男みたいで嫌。
でもやっぱり1500円は払いたくないのでオッサンに『やっぱ無理だわ。』と言います。
オッサンは『お金ない』『お腹空いた』『OK?』と色々言ってますがもう無視です。
しばらくしたら諦めてどこかに行きました。

オッサンも去って清々したかに思えましたが心の中に何とも言えない不快感が残ります。
もしかしたらただの乞食か詐欺師かもしれないのに何故かモヤモヤした気持ちがしてオッサンを遠目から観察しますがオッサンは他の店の周辺をふらふらと歩くだけ。
そもそもなんで俺に話しかけてきたのだろう。
本当に困っているのなら、どう見てもよそ者のアジア人ではなくて現地人に頼むのではないか?
やはりカモりやすい日本人を狙った詐欺か?

オッサンに目をやると今度は別の階で他の人に僕と同じようにスマホを見せて現状を説明していました。
話しかけられた男性はかなり戸惑った様子。
無理もありません。
ですが僕以外の人にも話しかけているということは本当に困っているのか?
少し様子を見ていると話しかけられた人は困った様子で自分の飲みかけの飲み物をあげてました笑
流石にそれはいらないと断るオッサンを見かねて僕はおじさんのいる階に向かいます。

この時の僕の行動原理は2つありました。
まず1つは心の中のモヤモヤを解消したかったから。
もう1つは記事のネタにするなら奢ってあげた方が格好がつくと思ったからです。
ということでオッサンを手招きするとオッサンは安堵の表情を浮かべていました。
セルフオーダー端末の前に行って『頼んでいいよ』と言うと当たり前のようにさっきと同じメニューを選びます。
合計金額は約1500円くらいですがまぁいいでしょう。

料理を待っている間におじさんと少し話します。
というか話さざるを得ない状況で気まずい。
どこから来たのか聞くと“ジャーマニー”と言ってましたが明らかにドイツ語の発音じゃありません。
どうやらジョージアで肉体労働をしているらしい。
働いているならお金あるのでは?と思いましたがこの際細かいことはどうでもいいです。

質問を変えて故郷がどこかを聞くと『ロシア』と言いました。
なるほど、ロシアはジョージアの隣だしあり得る話だ。
ロシアは今は戦争中で色々大変そうだし。
『スパシーバ』と言うと笑っていました。
それからはオッサンの質問に答えながら料理を待ちます。
何故か僕の家の家賃を聞かれたので答えると『この街は全てが高すぎる』と言ってました。

初めてオッサンと意見が合います。
思ったよりジョージアの物価が高くて僕もビックリです。
そんなことでやっと料理が到着しました。
ちなみに僕は何も頼んでいません。
理由は一刻も早くこの状況抜け出したかったからです。
オッサンの料理も来たので僕は帰ります。

オッサンに凄く感謝されましたが感謝されたことよりも解放された喜びの方が大きかったです。
証拠として写真とか撮れば良かったんですけど、これ以上オッサンと一緒にいるのが嫌でした。
ということで結局見ず知らずのオッサンにお昼ご飯をご馳走してしまった僕。
これがロシアン美人とかだったらジョージアラブロマンス編突入だったのですが現実はオッサンです。
そして僕は海外で絡まれる率が高い。
フィリピンでは公園にいた現地の学生に絡まれ、トルコでは現地のサッカーサポーターに絡まれ、ジョージアでは自称ロシア人のオッサンです。

まぁ全てブログのネタになったし今となっては良い思い出。
これで後日ショッピングモールに行って同じオッサンがいたらどうしよう。
そう考えたら今度ショッピングモールに行くの嫌になってきました。
近くのマックはあそこしかないのに、、。
皆さんは海外で見ず知らずのオッサンにたかられたらどうしますか?
僕の経験談から言うと全力無視でいいと思います笑
それではまた。