前回の続きです。
やっとの思いでゲートまでたどり着きました。
しかしゲートオープンの時間になって一向にゲートは開きません。
ですが既に列は出来ているので僕も並びます。
この際乗れさえすればなんでもいいです。
いやー、とうとうジョージアに行くんですね。
ジョージアに行きたいと思い始めてから、かれこれ4年が経ちました。
4年ぶりの夢を乗せた飛行機はどんな感じなのでしょう。
まさかの3列シートです。
両側3列シートの飛行機なんてあるんですね。
しかも僕は真ん中の席です。
出来れば通路側、それか窓側が良かった、、。
しかしまだ希望は残されています。
機内はボチボチ空席が目立ち僕の両隣もまだ来ていません。
このまま誰も来なければかなり快適な旅になる。

しばらくして大柄のロシア人女性が来ました。
スパシーバ、世の中そう上手くはいかないものですね。
何故ロシア人だと分かったかと言うと僕の長年の勘と彼女のスマホのチャットがロシア語だったから。
そして遂に出発予定時刻。
しかしまだ窓側は空いています。
すかさずロシア人女性が『多分隣の席フリーだわ。』と言ったので僕は窓側に移動しました。
これなら3列シートでも快適です。
そして飛行機は無事離陸してジョージアに向かって出発しました。
フライト時間はおおよそ2時間くらい。
もちろんネット環境は無いですしトルコで映画をダウンロードしておくのも忘れました。
しかし日本でダウンロードしておいた映画がまだ1本残っています。
“この映画はお住まいの地域ではご利用できません”
まじかよ、、。
ただ窓の外を呆然と眺めるしかできない僕に西日が容赦なく降り注ぎます。

危うく光を奪われかけたのでブラインド降ろしてふて寝しました。
目を覚ますとジョージアまであと30分。
2時間のフライトなので機内食はないのですが水やドリンクサービスもありません。
まぁ格安航空券だから仕方ありませんが寝る前にポテチ食べまくって喉がカラカラです。
機内販売もありますが値段がユーロ表記でいくらか分からない。
ここは我慢してトルコで撮った写真でも見てましょう。

ジョージア入国

遂に飛行機はジョージアに到着しました。
2時間のフライトもほぼ寝てましたし隣もなかったので快適でした。
飛行機を降りて入国審査してスタンプを押してもらったパスポートを見た時に夢が叶ったと思いました。
ですがまだまだこれからです。
まずは速攻で荷物を受け取ってSIMカードとトビリシ市内までのバスを探します。
SIMカードは“Magti”がおすすめみたいです。
ここですね。
到着口ゲートを出て右手の方にあります。
英語も使えてクレジット決済も出来ますしパスポートがあれば当日に購入可能。
しかし街で売ってるSIMカードと比べると割高です。
ですが楽天モバイルの海外ローミングも使えないのでやむを得ない。
僕が選んだのはデータ容量無制限で電話番号付きのプランで1ヶ月60ラリ、日本円で約3000円くらいです。
データ容量無制限で3000円なら楽天モバイルの最強プランとさほど変わりません。
今回はトルコの時と違ってeSIMではなく物理SIMです。
ちなみにアプリでプランを自分で変更して翌月以降の料金を安く出来るらしいので後日やってみます。

お次は市内までの移動手段です。
空港から市内までの移動手段は2種類あります。
1つはタクシー、もう一つはバスでの移動です。
タクシーの場合空港からでているオフィシャルタクシーがあるのでそれに乗りましょう。
くれぐれも流しのタクシーには乗らないように注意してください。
ぼったくられる可能性があります。
値段は距離によって変わりますが大体1500円くらい。

もう一つはバスです。
337番と書かれたバスに行けばトビリシ市内まで行けます。
バスがどのルート辿るかはグーグルマップで確認できると思いますが事前調べておいた方がいいです。
バスの運賃は1ラリ、日本円で50円という破格の値段。
市内を走る普通のバスなので荷物が多いと大変ですが50円という値段は流石に魅力的すぎる。
バス停は空港を出て右手に2~3分ほど歩いた場所にあります。
これがバス停とバスです。
“337”と書いてあるので分かりやすいと思います。
写真に映っている端末にクレジットカードをかざせば完了です。
現金支払いはできないので注意してください。
運よくまだ席が空いていたので座れました。
市内までは1時間くらい掛かります。
グーグルマップでルートをチェックしながら移動しましょう。

続々と人が乗ってきました。
ジョージアは今EU加入で揺れていてトビリシ市内では夜間から朝方にかけてデモが連日行われています。
近づかなければ大丈夫だと思いますが怪我人や逮捕者も出ているので心配です。
結構移動したのでグーグルマップを見てみると目的地から遠ざかっています。
これはマズい、、。
どこかで折り返すのか?でもこのままとんでもない方向に行ってしまったら大変なので途中で降ります。

グーグルマップで調べると降りた地点からアパートまでは徒歩30分。
時刻は既に夜の7時を過ぎているのでデモが始まっているかもしれません。
そんな道をキャリーケースで歩くのは危険過ぎる。
言葉も分からないので、どのバスに乗ればいいかも分かりません。
ここは落ち着いて、まずはグーグルマップで僕のアパートと現在地の公共交通機関のルートを調べます。
そしてバスの番号を調べてバスで同じ番号のバスを待ってバスの乗り込む。

バスの料金は1ラリだったの良かったです。。。
グーグルマップでちゃんとルートが合っているか確認しながら移動します。
順調に僕のアパートに近づいてきました。
目的地まであと少しという所でパトカーがバスを別の道に案内します。
前の方を見るとデモが既に起きていて凄い数の人と花火が爆発しているのが見えました。
とてもじゃないけど、あんな場所を歩いて行けるはずがありません。

バスは別ルートを行ってますが何処に行くのか見当もつかないので目的地の少し手前ですが降ります。
グーグルマップによると現在地からアパートまで徒歩で10分。
10分ならなんとかなる。
東南アジアの時と違って周りは自分と全然違う人種の人々。
ジョージア語はおろか英語も全然話せないですし遠くから花火の爆発音が聞こえてきます。
そんな中キャリーケースをゴロゴロ転がしながら石畳の道を歩かなければなりません。

助けてくれる知り合いも当然いない。
でも僕はどこか嬉しかったです。
念願のジョージアに来れた喜びとジョージアのオシャレな街並み、そして何より生きているという実感が湧き出てきて僕を高揚させます。
僕が求めていたのは“誰も頼りがいない状況で自分ひとりで生きていかなければいけない環境”
日本では到底味わうことが出来ません。
まぁスマホという頼りもあるし日本の社会や世間では自分で生きていかないといけないんですけどね。

次回、最終回

本当は今回でまとめるつもりだったのですが以外と書くことが多くて収まりませんでした。
なので次回が最終回です。
果たして僕はデモをくぐり抜けて自分のアパートにたどり着けたのでしょうか。
それともトビリシの風となってしまったのでしょうか。
ところで4年間も夢見てたのにジョージア語の勉強をしていなかったのか?という疑問に答えたいと思います。

実は勉強していました。
ですが何度も何度も途中で挫折しては再開を繰り返し結局身に着かないまま『えーい、もう行っちゃえー!!!』という感じでジョージアに来ちゃった感じです。
そんな僕から一言。
ちゃんと勉強してから来た方がいいです。
それではまた。