見つからない家と開かない鍵

いよいよ最終回です。
アパートまではグーグルマップであともうすぐ。
これから僕の海外での一人暮らしが始まると思うとワクワクしてきます。
しかし目的地周辺に着いたのにそれらしき建造物が見つかりません。
僕のアパートが5番地だとしたら6番と7番があるのに5番がない感じで10分くらい周辺をグルグルします。
オーナーとチャットで繋がっているので『アパートが見つかりません。』と送るも無反応です。
グーグルマップでいくら確認しても僕は既にアパートの前にいることになってます。

もしかしたら送られてきた住所が間違っているのかも。
そんな嫌な予感がします。
グーグルマップが示す場所には6番地のアパートがあって、その先は7番地。
一か八かその先の道を覗いてみます、、。
ありました。
6、7ときて5番地。
分かるはずがありません。
何はともあれ僕のアパートに到着です。

アパートの鍵はドア横のボックスに入っているらしい。
初めて見るタイプのセキュリティーボックスで若干手間取りますがアパートの鍵をゲットです。
これでようやく家に入れる!と思った矢先、鍵が回りません。
厳密には回るのですが開く気配がありません。
コツがあるタイプだと思うのでノブを捻ってから回りたり、奥にしっかり差し込んでから回したり試行錯誤しますが全く変化はないままドアの前で立ち往生しています。
埒が明かないのでオーナーと連絡を取りますが、ここから僕とオーナーの熱いバトルが開始されました。

チャットの画面は晒せないので文章をコピペ風に書きます。
僕『鍵の開け方が分かりません。』
オーナー『鍵はボックスの中に入ってます。』
僕『鍵は手に入れました。』
オーナー『アリガト!』
僕『ドアが開かないです。』
~鍵を鍵穴に刺している写真を送る~
オーナー『正しいドアです!』
僕『回しても開きません。』
オーナー『右手のドア!!!!』
~アパートのドアの写真が送られてくる~
そういう意味じゃない、、。
僕『そこにいます。』
 『鍵が開きません。』
 『鍵を開ける方法を教えてください。』
オーナー『右の回して押してください!!!』
    『開きましたか?』
    『プッシュ!!!』
このように全く話が噛み合いませんがオーナーもまさか鍵を開けられないとは思っていないので仕方ありません。

そしてその後『開かないです。』と再度伝えると『3分待っててください!母が来ます!』とまさかのマザー召喚です。
実際見てもらった方が早いので僕はマザーを待ちます。
3分くらいしてマザーが到着。
軽い挨拶を交わして鍵を渡すと1発で開けてしまいました。
流石偉大なるマザー。
そのあと鍵を開けるコツを教えてもらいました。
コツはドアを力強く引きながら鍵を回すこと。
全然プッシュと違うじゃあん。
何はともあれアパート到着です。

ラウンド2~お湯~

ようやくアパートに着きました。
アパートの事は追々書くとして結構いい感じのアパートです。
ジョージアでアパートを借りた人の中には暖房が効かない人もいたみたいですが部屋は既に暖かい。
暖房ではないですがヒーターみたいのが部屋を暖めてくれていて日本同様冬が寒いジョージアではとてもありがたいです。
他の設備も寝れるくらい広いソファーに何故かベッド2台。
キッチンと洗濯機にクローゼットとトイレ、シャワーも完備しています。

とりあえず暖かいシャワーを浴びて長旅で疲れた身体を癒しましょう。
シャワーの水を出しつつお湯が出るのを待ちますが流れてくるは冷水のみ。
ノブみたいなハンドルを右に左に動かしますが全く変化がありません。
色んな方法を試しましたが改善する素振りすらないのでまたオーナーとチャットで会話します。
そうです、第2ラウンドの開幕です。
さっきやりあった手前明日聞こうかと思ったのですが、やっぱりシャワーは入りたい。

僕『シャワーのお湯は出ますか?』
オーナー『もちろんです!』
僕『お湯を出すにはどうすればいいですが?』
オーナー『ホルダーを右または左に回してください!』
やってるんだけどなぁ、、。
キッチンにガスヒーターがありますが全く反応していないので壊れているの可能性も否定出来ません。

シャワーのホルダーを上げている写真を送って『これで合ってますか?』と送りますがオーナーは『ホルダーをアップ!』、『pull up!』と壊れた機械のように言っているだけ。
諦めかけたその時、ドアをノックする音が。
再びのマザー降臨です。
マザーも僕と同じようにシャワーのホルダーを右に動かして水を出しますがお湯は出ません。
するとマザー、何故かシャワーではなく洗面所の蛇口から水を出します。
次の瞬間、キッチンのガスヒーターが『チチチチッ』と音を立てて『ボッ』という音と共に温度メーターが上がりました。

シャワーの水を触ると暖かいお湯が出てます。
マザーも満足そう。
何度も何度も来てもらって申し訳ない気持ちと共にやっぱり壊れていたのではないかという疑念は強まります。
マザーは変な方向から水が出ていたシャワーヘッドも交換してくれました。
どの国でもお母さんは偉大ですね。
マザーのおかげでやっとシャワーに入れます。

シャワーの温度が30℃と若干ぬるいですが冷水よりはマシです。
身体も綺麗になったので寝たい気持ちもありますが空腹でもあります。
お昼に飛行機でポテチを食べてから何も食べていていません。
近くに24時間営業のスーパーがあったのでパンとチーズとバナナ、そしてペプシを買いました。
日本から持ってきたコンビニの菓子パンと一緒に食べてこの日は寝ます。
後日改めてオーナーから修理する連絡があって治してもらいました。
なので今はあっついお湯で快適なシャワーを浴びています。

遂に始まったジョージア移住生活

ということで色々ドタバタしましたが無事ジョージアに入国して借りていたアパートにも入れました。
これから僕のジョージア移住生活が始まります。
移住と言いても来年の4月までで途中1ヶ月くらい他のヨーロッパを旅する予定なんで実際ジョージアで生活するのは4ヶ月くらいでしょうか。
今はジョージアのトビリシという街に住んでいますが3月からはリゾート地のバトゥミに住むことも視野に入れています。
まずは今のアパート契約期間の2月18日まで生き延びる事が目標です。

あと前回書き忘れていた話をします。
別にそんな大した話ではないんですけどタクシーの客引きの話です。
ジョージアのタクシーの客引きはどうなのか?
結論から言うとめちゃくちゃしつこいんです笑
僕の客引きで有名なフィリピンや東南アジアを経験していたので、そこで磨き上げられたスルースキルには自信がありました。

トビリシ空港に着いてSIMカードを買って設定していると『ヘイ!ブロー!タクシー!』とジョージアでの初客引きが来ます。
ここは僕のスルースキルの見せ所。
明後日の方向やスマホの画面を見ながらまるで客引きの声が聞こえていないかのように完全無視します。
すると客引きも諦めて去って行きました。
ふっ、ジョージアの客引きも大したことな。と思っていると別の客引きが話しかけてきます。

また同じ対応で撃退しますが5分も経たないうちに別の客引きが来ます。
空港に滞在してのは長く見積もって30分ですが5~6人の客引きに話しかけられました。
東南アジアでも2~3人、撃退したら『あぁコイツはダメだ。』と周りで見ている客引きは話しかけてこないのですがジョージアは次から次へと来ます。
流石の僕もあまりのしつこさに『I'm ok.』と言わざるを得ません。
僕が客引きと目を合わせて会話してのはいつぶりだろう。
久しぶりの敗北感、皆さんもジョージアの客引きには注意してください。
それではまた。